新本格魔法少女りすか2

著:西尾 維新 発行元(出版): 講談社
≪あらすじ≫
夜の病院跡地で『赤き時の魔女』水倉りすかと相棒の供犠創貴は、隠された『ディスク』を探していた。
りすかの父で神類最強の大魔道師・水倉神檎が直々に手下に預けたものだという。
水倉神檎や『箱舟計画』の情報は得られるのか。
目的の病室に到着した時、完全に想定外の光景が二人を待ち受けていた!
(裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
りすか2巻目。
1巻目があまり良い展開ではなかったというか、まぁいろいろあったのでどうなるかと思っていたのだが、そこはさすがの方向修正といったところ。
この作品の凄いところは、りすかの天敵とも言うべき能力を持つツナギ、魔眼遣いの無縁と次々に強敵が現れていること、だろう。当たり前と言えば当たり前なのかもしれないが、これが案外難しいのだと思う。強すぎるとそれを打開する策というのが難しいだろうし、かといってドラゴンボール方式で「強い敵が出て来たらこっちがパワーアップすれば良い」論理ではインフレになってしまうし、しかし弱すぎると今度はそのエピソードを入れる意味がなくなってしまう(敵の弱さとは関係ない重要な意味合いを持たせられるならともかく)。
そうした中でどんどん強い敵を出し、それに対して創貴(とりすか)はパワーアップをすることはなく(まぁりすかは現時点で最強クラスなんだろうが)知恵を振り絞って戦況を打開していく展開が面白い。
といってもりすかが戦ったのはツナギ戦だけで、無縁戦では創貴はツナギとタッグを組んだし、最後のエピソードは過去編みたいな感じだったけれど。
個人的には仲間が増え続ける、というのは西尾維新さんの作品としてはあまりないかなぁと思っているが、創貴が「『魔法使い』使い」と呼ばれるならもう少し使える魔法使いのバリエーションが増えるのも面白いだろう。
意味深な第6話。りすかの父親はむしろ水倉神檎じゃなくて創貴の父の創嗣では?とか創貴はいろいろ記憶を失っているみたいだけどその意味はとか…まぁいろいろあるが、今後も楽しみ。
評価は、★★★★☆(4.5点 / 5点)。
- at 21:53
- [ブックス:小説(文庫本・単行本)]
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